拾いモノ


今朝、職場の研究所へ行く途中、スズメのヒナを拾った。


側溝の穴の中(深くておまけに鉄のフタ付き)でピヨピヨ鳴いていたのを見つけて、とりあえず救出してはみたのだが。


周囲はほぼコンクリート100%の場所で、車通りも多く、どこかに戻すというわけにもいかなかったので、仕方なくそのまま職場に持っていくことにした。


鳥なんて、ずいぶん昔に文鳥を(親が)飼っていたくらいでどうしたもんか分からないため、まずはネットで検索。すずめSOSというサイトを読んだ段階で、どうやら自分がけっこうな面倒事を抱え込んだことに気づいた。


スズメのヒナは3時間、エサをあげないと死んでしまうらしい。な、なんだってー。


一瞬、何食わぬ顔で元の穴の中に戻したい衝動に駆られたが、諦めてスズメの世話を行うことにする。



問題のスズメ。大きさはだいたい6cmくらい。まだ飛べない。



スズメのお宿。小さめの段ボールの中に、キムタオル(実験で使う紙タオル)を細くちぎって詰めた。


懸案のエサは、とりあえずカマキリの餌として飼っているコオロギを与えることにする。顔の前に差し出しても全く食べないので、ピンセットでくちばしをこじ開けて、喉の奥に押し込んでやると…………おお、すごい勢いで食べるじゃないですか。たぶん本能的な行動なんだろうな。大きめのコオロギを5−6匹ほど詰め込んだらお腹いっぱいになったようで、ピヨピヨ鳴くのも一時休止の様子。


意外とたいしたことない。つーか、本職の生物学者なめんなよ、と。


結局、今日は1-2時間おきにコオロギを詰め込む作業を行っていたが、2回目以降は自分から餌を積極的に食べにくるようになって、かなり順調な雰囲気だった。たぶん1週間くらいで飛べるようになるだろうからそれまで保護して、その後、元いた場所のそばに返すことにしよう。



餌やり中。日々、カマキリ相手にやっていることと実は大差なかったりする。


今週の日曜日は丸々つぶれそうだが、まあ仕方ないかな。